協力隊への参加をきっかけに人々の健康に興味を抱き、MPHを取得すべく現在に至っています。 1年次は大量な知識を詰め込む日々で、実際それがどの程度自分のものとなったのか不安な想いのまま2年次のインターシップへと旅立ちました。そして現在、現場はとても刺激的です。専門家の方々に同行するだけでも、多くの学びを得、また事業が動くのを肌で感じることができます。現場で見て感じたものと、今までに詰め込んだ知識が私の頭の中でぐるぐるとミックスされて何かを生み出そうともがいている真最中です。日々、奮闘しながら過ごしていますが、世界の何処かに散らばっている同期の便りや、プロジェクトの方々に助けられながら沢山の事を毎日吸収しています。
国際健康開発研究科は、多面的な分野から実務的な人材を育成するプログラムであること、またアジア・アフリカでの現場経験の豊富な先生方がいることが受験を決めた理由です。私は看護師として病院で経験を積んだ後、保健師としてガーナ共和国での青年海外協力隊に参加しました。農村地域の保健センターの業務を手伝いながら、学校保健教育や伝統的産婆の研修に関わり政策、貧困、環境、文化等・・、様々な要因が任地の保健医療の現状に関わる事に気がつきました。1年次前期の今は、多分野の授業から、協力隊活動での疑問を解決する糸口を学んだり、自分の気が付かなかった事、知らなかった事を発見したりする毎日です。短期フィールドを含め、後期には国際保健医療政策、マネジメント等の応用分野の授業が始まり、今後の実践につながる学びが期待できます。長崎は歴史もあり、環境もよく、この恵まれた2年間を最大限に活用させてもらい、自己研鑽しながら将来の進路につなげていきたいと思います。
この分野に進もうと決意したきっかけです。私に何が出来るのか、何をしなくてはいけないのかを考えた末たどり着いたのが、長崎大学国際健康開発研究科でした。国際健康開発研究科における専門知識の習得と、その後の現場での研修というカリキュラムは国際保健の現場で携わっていくようになるために非常に有意義なものだと思います。私は文系・新卒である上現場での経験にも乏しく、入学当初は不安でいっぱいでしたが、先生方は丁寧にご指導して下さり、授業を理解することが出来ています。また、授業以外でも親身になって相談に乗ってくださり、このことで大変勇気づけられています。ここには医師・看護師・薬剤師・青年海外協力隊などのバックグラウンドを持つ学生がそろっており、彼(女)達と様々な情報、知識を共有できるのは本当に貴重なことだと思っています。このような環境の中で過ごすことが、「初心者の私でもやっていける」という自信につながっています。この2年間が、国際保健に携わっていくための貴重な第一歩になるように努力していきたいと思っています。
これを読んでいる皆さん、こんにちは。私は当研究科に一期生で入学できた幸運な(?)11人の一人です。ここに入学する前は協力隊に参加した後、臨床医として日本で働いていました。海外でのMPH 取得を考えていたとき当研究科が設立され渡りに船とばかりに受験し、今に至っています。“幸運な”と書いたのは別にリップサービスではなくこの研究科の設立、運営に関わった先生方や大学職員の方々がこの研究科と集まった私たちを一人前に育てようと一生懸命に試行錯誤してくださることや、その試行錯誤のいいところも困ったところも前向きに受け止め能動的に行動する同期生のバラエティの豊かさに接することができたことを本当に幸せに思うからです。1年目で理論を詰め込み、2年目の今現在は長期インターンシップとしてスリランカでJICA のプロジェクトに参加させて頂いています。やはり海外の大学院と比較すると英語力、交渉力が弱いと感じるのでそこを補強すべく毎日頑張っているところです。
2年次の課題である長期インターンシップを、バングラデシュのNGO、BRAC で行っている。スタッフに同行し村を訪れると、子どもを叱る母親の声や、木陰で昼寝をする人、にわとりに突かれながらご飯をかき込む子など、のどかな農村の様子を目にするが、この村にも厳しい現状がある。初めての出産が死産だった14歳の少女。4回妊娠しながら一度も出産まで至らないと、義母に嘆かれる小柄な女性。深夜の出産で逆子の為時間がかかり、生まれてすぐ亡くなった赤ちゃん。何が問題か、解決策はなにか、目の前にある現状について、今の私は考えることしかできないでいる。
1年次は座学が中心だったが、国際保健とは何か、何を学ぶべきなのかと、悶々としていた。現場を目にした今も悩みは変わらないが、1年間いろいろな分野を学んだことと現状をつなげ、問題を多角的にとらえる目は培われつつあるのではないかと感じている。途上国の村に滞在できるこのインターンのチャンスを生かし、国際保健問題の根幹について、これからじっくり学びたいと思う。
私がこの研究科を選択したのは、日本で公衆衛生学修士が取得できるというのが魅力的だったというのも一つの理由です。でもそれ以上に自分がいわゆる“先進国”という国に属する者の一部として、いわゆる“途上国”と言われる国の人々にいったいどんなことができるのか?? というのを再確認するためでもあります。もしかしたら、この2年で、何もできない!! ということが分かるかもしれないし、もしかしたら、皆も驚く大発見があるかも?? しれない・・・
今、私はケニアで2年目の現場でのインターンの真っ只中。1つ再発見したことは、「どこにでも優秀な人物がいて、皆、知恵を持っている」ということです。“先進国”と“途上国”という便宜上の垣根を取り払って、アイディアを融合するにはどうすればよいでしょうか。「コロンブスの卵」は卵の尻をつぶして立てて見せたとのことですが、形を崩さずに立てる術を見出すことができないでしょうか?!現地の人が当たり前だと思っていることに何か大きなヒントがあるかもしれません。それを一緒に探りに行きませんか?(写真:短期インターンにて。会合に犬が急に入ってきたことにより、皆の雰囲気が一気に和む。この犬のような存在になりたい。)
国際保健の実務家養成プログラムであること、アフリカを専門とする教授陣がたくさんいることが長崎大学へ進学を決めた理由です。私自身、フィリピンにてNGO のプロジェクト調整員、青年海外協力隊、村落開発普及員としてガーナでコミュニティー開発に関わってきました。特にガーナでコミュニティーヘルスボランティアやヘルススタッフ達と共に学校保健やマイクロクレジットプログラムに携わる中で、現場の問題に真剣に取り組む彼らの姿に感動し、今後もアフリカをフィールドに働いていきたいと考えています。
熱帯医学や人口動態などの科目は初めて学ぶ分野のため、時に難しく感じることもありますが、ここでの学びが将来現場に出た時に生きてくると思います。
長崎は住環境もよく、学校の施設も充実し、いろいろなセミナーの企画もあり、勉強に打ち込める環境だと思います。
私は青年海外協力隊員としてフィジーで活動後、国際保健のことをもっと学際的に学びたいと考え、入学しました。日本の医療・保健事情と異なり、途上国には想像がつかないような問題が多々あります。それらを一つひとつ解決するためには、単に医療や保健のみのアプローチではなく、多面的に問題をとらえ、解決という目標に向かって関係者が共に協力しあい歩むことが必要です。国際健康開発研究科は、医療や保健といった講義はもちろんのこと、途上国の文化や考え方を学ぶ文化人類学や、ODA 資金等の援助や費用対効果などを学ぶ開発経済学、人間の安全保障の講義など経験豊富な教授陣から広く体系的に学ぶことができるようなカリキュラムが組まれています。学生は11人と小さな研究科ですが、活発で意欲的に課題に取り組む人が多く、学生同士が刺激しあい支えあいながら、まるで家族のようにみんなで勉学に励んでいます。補講やゼミも多く本当に忙しい毎日ですが、望めばいくらでも勉強でき、学びたいと思う意欲的な方の期待を裏切らない研究科だと思います。私自身もこの恵まれた環境を最大限に活用し、将来につなげていけるよう自己研鑽に努めたいと思います。
国際健康開発研究科は、学際的に授業を行う所に特色があると思います。母子保健や開発経済学、文化人類学など多分野の教授陣が集まって指導して下さるのは、とても有意義です。授業以外にも、生徒からの要望にも答えて下さり、補講やゼミが頻回に行われています。私の場合、新卒ということもあり不安でしたが、先生方の指導のもと、のびのびと勉学に励むことができています。また、短期・長期インターンシップ研修も予定されており、そこで座学で習ったことを実感・実践する場が与えられていることも非常に魅力です。さらに、この研究科は熱帯医学研究所内にあることもあり、様々な分野の専門家や熱帯医学を学ぶ留学生との交流は大きな刺激となります。このように用意されている環境は整っており、自分次第でどんな風にでも変えていくことができます。この貴重な2年間の間に、自分を磨き、国際保健の土台を築きたいと思います。