学部生時代は、外国語で英米語を専攻し、3年次からアメリカへ心理学専攻で学位留学をしていました。国際協力・国際保健に興味を持ちだしたのはほんの数年前であり、世界中で貧困に苦しんでいる人々を助けたいと漠然と思い続けていました。心理学のリサーチで、途上国のメンタルヘルスに興味を持ち、調べていくうちに公衆衛生学の重要性を認識するようになりました。私は文系・新卒・途上国未経験ということで受験しようか迷いました。しかし、高度な専門知識・現場経験を持った教授方から学際的に学べ、また短期研修・長期インターンシップで実践力も身につけることが出来る研究科はここしかないと考え、受験を決意しました。この研究科は、様々なバックグラウンドを持った人に広く門戸を開いています。医療従事者だけでなく、青年海外協力隊、社会人経験を持った方などお互い刺激しあって学び合うことが出来る環境です。知識・経験を蓄えることは、決して容易ではありませんが、ここで学ぶ全ての事が、将来国際保健の現場で貴重な財産になると信じて、精一杯努力していきたいと考えています。
国際健康開発研究科に入学を考えている方へ。
私は、学部時代に国際保健と出会い、その魅力にひかれてこの分野に進むことを決意しました。大学を卒業した後は、日本における公衆衛生の経験を積むために行政保健師として勤務しました。が、いざ取り組もうと考えた時、どのようなプロセスが必要なのかわからずとても悩んでいました。そして思案の末、辿り着いたのが長崎大学国際健康開発研究科でした。一番の決め手となったのは、この研究科が将来的に現場で活躍できる人材育成を目指しているというところです。更に、保健医療のみならず経済学や人口学等の講義が用意されており、私が行政保健師として勤めた時に感じていた『公衆衛生で重要な関連知識』について学ぶことが出来ることも、この研究科の魅力です。また、恥ずかしいことに私は語学が苦手なのですが、それを補強する講義や海外からの研究生が身近にいることは、モチベーションを高める上でよい環境となっています。他にもまだ沢山の魅力がありますが、是非、一度訪れてご自身の目で確かめてみてください。
昨年、当研究科の受験をどうしようか迷いながらこの「在学生からのメッセージ」のページを何度も読み返していたことを思い出します。私は看護師として臨床で経験を積んだ後、マダガスカルでエイズ対策隊員として青年海外協力隊のボランティア活動に参加しました。帰国後、保健医療の分野で仕事を続けていく中で、人各々の限りある人生を楽しんで生きていくことを応援していける様な事を仕事にしたいと思うようになりました。それにはこれから自分に何が出来そうか考えた結果、もう一度途上国の現場に戻ってみたいと思うようになりました。そして現場に出た時に専門的な視点で現場を評価し判断する力を身につけたいと思い、当研究科を受験することに決めました。1年前期の今は、講義や課題に追われ忙しい毎日ですが、温かく、魅力的な諸先生方と素敵な同級生たちと共に勉強できる事に心から感謝しています。いつかこの2年間で学ぶことを還元していけたらと思います。
ピザ屋でメニューをみると、マルゲリータ、ハワイアーノ、色々なピザがずらり。どれもおいしそうなので、色んな味を尐しずつ…
長崎大学の国際健康開発研究科は、まさにこの「ミックスピザ」である。熱帯医学、母子保健学、事業マネジメント、文化人類学、経済学…。色々味わえて嬉しいが、腹に入れるのは、それぞれをかじったくらいが丁度いい。
あれ、かじってみたはいいけれど、かじっただけのカケラをどうしよう。
この研究科で大変なのは、学問のカケラを組み合わせて、自分でひとつの俯瞰図をつくることだ。そのためには「この学問は何ができて、何ができないのか」と自問し、それぞれの「領域」を見極めておくことが大切だ。とくに「何ができないのか」は大学の先生はなかなか教えてくれない。
ミックスピザを頼んで、マルゲリータとハワイアーノがごちゃまぜだったら気持ち悪い。生地は同じでも、具はしっかり分けておこう。食べたい時に、食べたい味が楽しめるように。
私は青年海外協力隊としてフィジーの養護学校で活動中に、障害の有無にかかわらず、現地の人々が抱く健康に暮らすことへの切実なニーズを目の当たりにしました。それにどうにか対応したい、と考えたことが本研究科に入学したきっかけです。
医療のバックグラウンドをもつ同期が多い中で、この分野で自分に何ができるのだろうかと悩み、医学系の授業では頭の中が??だらけになり、多難な一年次でした。
二年次には、長崎大学海外教育研究フィジー拠点/JICA大洋州地域予防接種事業強化プロジェクトでインターンとして、実務研修と「フィジーにおける乳児の予防接種受診に影響する要因」について調査・研究を行いました。国際協力の現場に8ヶ月間身を置き、その良い点も改善すべき点も、そして自分の無力さなど、様々な現実を肌で感じる貴重な経験となりました。
現在はNPO職員として、中央アジア・タジキスタンに駐在し、障害者支援や保健医療の分野での案件形成、プロジェクト運営等を行っています。本研究科の先生方、事務職員の方々の支えの中、たくましくてユニークな同期と過ごした怒涛のような日々を胸に、新しい世界でしっかり就業したいと思います。
卒業を待たず、2010年3月よりJICAケニア事務所に保健の企画調査員として赴任になりました。国際健康開発研究科に入学する前は、日本で看護師として働きながら、日本のNGOで17年間医療コーディネーターとして、ケニアのスラム開発から難民キャンプの緊急医療援助、遊牧民を対象とした保健医療活動と、幅広く行なってきました。しかし、実践や経験ばかりが先立ち、自分の中での学術的な裏付けがないまま行なってきた国際保健活動に徐々に疑問を抱くようになり、MPH取得のため本大学院に入学しました。MPHは国際保健分野においては、現在必要不可欠なパスポートではあるのですが、統計学から文化人類学まで幅広く学ばなければならず、本当に大変な分野です。しかし、だからこそ、どの現場でも対応できる能力が身につくのです。私の場合、インターン先はUNICEF KENYAでしたが、長期的にはNGOの経験、知識しかないため、現在の勤務先である未踏の地JICAは規模も対象者も今までとは異なり、その上、企画調査員は、ロジ、会計と国際保健分野以外のことでもオールマイティ-にこなさなければなりません。
しかし、長崎大学国際健康開発研究科で学んだこと、短期研修、長期インターンで経験させていただいたこと、同級生や教授陣とのネットワーク、家事と育児、学業を両立させてきた根性を武器として、いろんな困難な場面に直面しても応用できる国際保健に必要な人材に成長していけたらと思います。
はじめまして。私は現在タンザニアで2年次長期インターンシップを、GTZインターンとしてドイツ二国間援助の保健プログラム内のプロジェクトサイトのひとつに所属し、たくさんの人に助けられながら多くの経験をさせてもらっています。インターンシップ後半はフィールドを村落部に移して課題研究を計画しています。 当研究科のカリキュラムは、さまざまな視点から保健医療や地域・社会を研究している教師陣による講義や、研究初心者の私にも手取り足取り指導してもらえる環境が整備されています。そして、それを支える大学職員の方々のバックアップも強力です。これらにより学生は各人の能力や必要性に合わせて2年間の学びの計画をデザインして実施することに集中できるのが、当研究科の魅力だと思います。海外や国内都市圏大学院と比較すると、後塵を拝する点が多尐あるのは認めますが、それとはまた違う価値が当研究科にはあるのではないでしょうか。私は、楽しく学んでいます。 Karibu sana.追記:長崎は、美味しい魚と焼酎が豊富です。
2005年。当時、救急室で看護師として働いていた私は、病院からの命令により地震が起こったパキスタンで災害医療支援を経験しました。それをきっかけとして開発途上国に目が向き、保健・公衆衛生の重要性を肌で感じて、この研究科への入学を決意するに至りました。 私が考えるこの研究科の魅力は、インターンとしての実務研修が長く取られているということです。実務家を目指すものにとってはインターンとして『学びつつ働ける』ということはこの上ない贅沢な企画だと思います。現在、私はJICAを通じて日本のNGOであるTICOでインターンをしていますが、本当に様々な経験をさせて頂き、濃密な日々が送れて満足しております。また、英語が得意なものにとっても苦手なものにとっても日本語で国際保健について学べるのは、この研究科の魅力の一つだと思います。(残念ながら私は後者ですが…。)その上、1年次に集中して行われる座学では、海外からの講師も迎えられ、英語で国際保健を学べる機会もありますのでその点も大きな魅力ではないかと感じております。
協力隊への参加をきっかけに人々の健康に興味を抱き、MPHを取得すべく現在に至っています。 1年次は大量な知識を詰め込む日々で、実際それがどの程度自分のものとなったのか不安な想いのまま2年次のインターシップへと旅立ちました。そして現在、現場はとても刺激的です。専門家の方々に同行するだけでも、多くの学びを得、また事業が動くのを肌で感じることができます。現場で見て感じたものと、今までに詰め込んだ知識が私の頭の中でぐるぐるとミックスされて何かを生み出そうともがいている真最中です。日々、奮闘しながら過ごしていますが、世界の何処かに散らばっている同期の便りや、プロジェクトの方々に助けられながら沢山の事を毎日吸収しています。
国際健康開発研究科は、多面的な分野から実務的な人材を育成するプログラムであること、またアジア・アフリカでの現場経験の豊富な先生方がいることが受験を決めた理由です。私は看護師として病院で経験を積んだ後、保健師としてガーナ共和国での青年海外協力隊に参加しました。農村地域の保健センターの業務を手伝いながら、学校保健教育や伝統的産婆の研修に関わり政策、貧困、環境、文化等・・、様々な要因が任地の保健医療の現状に関わる事に気がつきました。1年次前期の今は、多分野の授業から、協力隊活動での疑問を解決する糸口を学んだり、自分の気が付かなかった事、知らなかった事を発見したりする毎日です。短期フィールドを含め、後期には国際保健医療政策、マネジメント等の応用分野の授業が始まり、今後の実践につながる学びが期待できます。長崎は歴史もあり、環境もよく、この恵まれた2年間を最大限に活用させてもらい、自己研鑽しながら将来の進路につなげていきたいと思います。