長崎大学大学院熱帯医学・グローバルヘルス研究科の北潔教授が第67回桂田賞を受賞しました。桂田賞は寄生虫学振興に寄与し集大成された研究業績に対して(財)日本寄生虫予防会が顕彰する伝統ある著名な賞(昭和23年~)です。
北教授の受賞研究業績は「寄生適応におけるミトコンドリア多様性の意義と創薬」です。北教授は永年にわたり寄生虫ミトコンドリアの呼吸鎖を生化学的に解析し、抗寄生虫薬開発の標的であることを明らかにしました。その成果が、顧みられない熱帯病(NTDs)の1つで眠り病とも呼ばれるアフリカトリパノソーマ症の新規治療薬候補と期待されるアスコフラノンの発見に進展し、NTDs克服に多大な貢献をもたらすものとして高く評価されました。